本命が見えない今年のダービー! どの馬にもチャンスがあ
るぞ! 戦国ダービーだ!
昨年から今年にかけてのクラシック戦線では、重賞の勝ち馬が目ま
ぐるしく変わり、なかなか主役が見えてこない。皐月賞トライアルの
弥生賞(G2、芝2000メートル、9日=中山、3着まで優先出走権)
も混戦模様で、一連の流れから重賞未勝利馬に狙い目十分といえ
そうだ。ブラックシェル(牡3、栗東・松田国)は、このレース3連覇中
の武豊騎手(38)が素質を認める大器。力を出し切れば勝ち負けに
なる。
レースのたびに勝ち馬が変わっている現在のクラシックロード。3
月の声を聞くというのに、まだ主役が見えてこない。あの武豊をして
「今年は分からない」と言わしめる異常事態だ。
函館2歳Sから弥生賞までの2、3歳重賞(牝馬限定戦を除く)にお
いて、2勝以上を挙げた馬が1頭もいない。この状況は、89年と93
年に似ている。その時の弥生賞優勝は89年レインボーアンバー、9
3年ウイニングチケット。ともにオープン馬ながら、重賞は未勝利の
新星だった。ウイニングチケットは、豪快な末脚を武器にダービー馬
まで上り詰めた名馬。歴史が繰り返されるなら今年は、同じように決
め手シャープなブラックシェルの出番だ。
重賞勝ちはなくても、前走きさらぎ賞で1番人気に支持された素質
馬。結果は「テンションが上がって、ゲートの中で暴れてしまった」
(武)と、精神面の若さを露呈して7着だった。それでも勝ち馬レイン
ボーペガサスと0秒3差。福寿草特別では4角9番手から鋭く伸びて
キングスエンブレム(すみれS勝ち)を破り、ホープフルS(2着)では
1着のマイネルチャールズ以上に強い競馬を見せている。「キング
カメハメハに雰囲気が似ている」。天才がかぎ取った一流馬のにお
いは無視できない。
この中間は前走の敗因の1つとなったゲート難を解消すべく、入念
に練習を積んだ。「負けた素因を1つ1つ、つぶしていく」(松田国
師)。同じ失敗は繰り返さない。何と言っても、あん上は弥生賞男。4
連覇がかかる武は「この馬は本賞金900万。内容とかいっていられ
ない」と、なりふり構わず1着を取りにいく。勝負気配では16頭の中
で、この馬が一番だろう。
引用元=http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=horse&a=20080307-00000000-nks-horse